2022年11月

月初だからかトラブル。仕事が進むスピードも減速気味。とにかく多少の残業は目をつぶり、やばくならない程度には進めた。夕飯を何かしら用意する気力もなく、味噌汁と漬け物、昨日の残り物を適当に流し込んで質素に終えたが、旅行から日も経ってないこともあってあまり気にならなかった。

有給の申請をとりあえず出す。最終的にはこの有給さえなければといつも思ったりするのだが、とりあえず出せるだけ出しておくのが一番。年末にも取れそうなので、少しはゆっくり帰省できそう。

M-13回戦の結果が出揃う。自分が好きな人たちは通っていて安堵した。ここからが残酷な感じになってくるが、視聴者としては楽しみしかない。とりあえず3回戦動画を見る時間を作らなければ。

 

前日夜遅くに連絡があり、すでにトラブルが発生している状態で仕事スタート。午前中になんとか収まったことでとりあえず仕事を進める。自分が何かしらしなければいけないタスクがどんどん増えてきていて、こんなはずじゃなかったのに感。決められた自分の領土だけをとにかく守っていたかったはずなのに、気づくとどんどんそれが増えている。結局、立ち回りの下手さなのだろう。

翌日が祝日ということもあり、何かを見たりしようかとも思ったが、旅行からの疲れがまだ残っており、ダラダラしつつ、前月分の書けていない旅行中の日記を整理して過ごす。

 

疲れていたこともあり何度寝かを繰り返して11時に起床。特にやることはなかったが、ちょっと前から食べたいものがあったので、昼過ぎに家を出る。

印刷博物館で「現代日本のパッケージ2022」を見る。普段スーパーで何気なくみているもののパッケージの変更にそんな意味があったのかなんてことは全く気に留めていないので、へぇーと思うことばかり。使っている材料が変わったこと、紙の構造が変わって、こんなふうに持ち運びできるようになった、連続した作業がしやすくなったなど、消費者が気付く可能性のあるものから、全く無いものまで様々でおもしろかった。そして、言われてみたらかっこいい、かわいいパッケージなんかの発見もあって、落ち着いて見るって大事だと感じた。油や酒の紙パックのものは、捨てるときのプラのめんどくささを考えるとすぐにでも変えたいと思ってしまった。一方で、変えたことによる価格への影響なんかも書いててほしかった。それが「高くしとるやんけ」になるのか、「それくらいなら仕方ないか」になるのかわからないけど、そこも重要なポイントだと個人的には思う。意外とああやって見せられたら、後者になる人は多い気がする。

徒歩で神楽坂の龍朋へ。定期的にここのチャーハンが食べたくなる。田舎の美味しかった中華屋のチャーハンに似ている。チャーハン以外も食べたいと思うものの、一人で来ているし、なんとなく他を頼む気にもならず、いつも同じものを食べている。相変わらずおいしくて、空間的にも落ち着くので好きな店の1つだ。

帰宅途中に本屋イトマイへ。可能なら喫茶に入りたかったが、混んでいたので本の購入のみにとどめた。川上未映子/村上春樹「みみずくは黄昏に飛びたつ」、オルタナ旧市街「一般」、くどうれいん「虎のたましい 人魚の涙」、スティーブン・ミルハウザー「夜の声」を購入。コーラとチーズケーキを買いたかったが、時間がかかると言われて断念。

帰宅後は特に何をすることもなく休みを惜しみつつ過ごす。明日が終わればまた休みなのに、なぜか気が重い。それでも明日はくるけど。

 

前日眠るまでに時間がかかり、寝付きも浅く朝が辛い。久しぶりの出社。道中は霜降りANNを聞く。

全社打ち合わせ後、社用携帯を変える作業が必要になるも難航。appleidがすでに設定されており、そのパスワードがないと初期化できないが、パスワードがわからないという最悪の事態。やれることはないので、情シス担当の対応待ち。

そんなことをやっていて、気付くと左目がおかしい。勝手に動く。時折痒痛い。調べるとどうやら眼瞼ミオキミアと思われる症状。目が勝手に動くのがこんなにストレスだとは思わなかった。気が狂いそうになったため、早めに仕事を終えて帰宅することに。道中、妹に眼科に行った場合の流れを確認。目薬が出るくらいということなので、とりあえず様子見のため、眼精疲労用の市販目薬の高いやつを躊躇なく購入。とにかくこの症状を早く和らげたい一心。高い目薬は効く感じがした。カフェイン摂取はあまり良くなく、ストレスや疲れの影響とのことで、いつもよりは早めに寝ることにする。起きたら完全回復しててほしい。

 

起床。かなりビビっていたが、起きると目のピクピクは消えていて安心。目薬は継続して付けつつ、カフェインをあまりとらないようにする。

bandcamp fridayでそこそこの量の作品を購入。woddaのgarageがめちゃくちゃかっこいい。DJ SWISHAのDJ Tool集もいい感じ。hankyovain「他人の事情」のRemixがリリースされたのが、自分的にはタイミング最高でぶち上がって買った。

そういえば最近作ってないということで、カレーを作る。なんとなくキーマカレーがいいなという気分になり、専用のルーを使って簡単に作る。自分で作ると美味しく感じるのはやっぱり人間自分がかわいいからだろうか。美味しく食べる。

Jリーグの最終節。先週見に行ったからか、ガンバの結果が気になりつつも、NHKで放送していたマリノス戦を見る。マリノスのゲームスピードが早くて驚く。そこそこの海外リーグでも通用するのでは。マリノスの優勝と同じくガンバの残留決定が決まり、サポーターであるYさんの安堵がLINEから伝わってきた。

大迫がバックアップメンバーを辞退したニュース。個人の考え方次第なので別に辞退は全く問題ないと思うが、誰かはその枠に入ることになるので、「怪我を祈るなんてしたくない」って言い草はどうなのかとも思う。別にその枠に入ってる人たちみんなが怪我を祈ってるわけじゃないんだから。

 

早めに一度起きて風呂を溜めたあとで二度寝。起きたら2時間が経過していた。保温されているのでラッキーと思って入るも、そもそも最初から予約して風呂溜めれば良かったのではという気持ちが大きくなる前に風呂を出る。

天気が良くてどこかに行きたい気もして、昼過ぎから資生堂ギャラリーへ。休みの夕方近くにもなると、三田線も人はまばらだった。

資生堂ギャラリーで「第八次椿会 このあたらしい世界」を見る。6組のアーティストによるグループ展。去年からこの組み合わせで展覧会をやっていたらしいが、見るのは今回が初めて。入るといきなりロープが張り巡らされているが、これは展示であり、ロープを跨いで中に行くのも自由。ああいう場でロープがあると途端に跨いではいけない感じを勝手に察するが、そこを乗り越えたことでもっと作品と対面している気にもなる。印象的だったのは、目の映像展示。河川敷にいる全盲の写真家が、景色で自分と対話している映像。河川敷の良さと見えていない人がする会話。そこで感じられることを話したり間が空いたりしながら、自分が何を考えているのか、感じているのかなどを訥々と話す。見ている方も、自然と自分の中で反芻したり自分なら何を考えるかという方向に思考が動く。そういえば、ただボーッとしてないなと気づく。「生活の豊かさ」というテーマで各自がものを置いた部屋。子供が書いた絵が特に印象的だった。後から読んだインタビューによれば、作者の子供がニュース番組を見て書いたものだと。内容は、ロシアがウクライナの家に爆弾を落とすというようなものと、独自天気予報が描かれたもの。日常にある子供の絵自体がもつ生活への豊かさを感じる一方で、放っておけばこんな絵を書かせてしまう世界の残酷さが同時に感じられた。インタビューもなかなかおもしろく、来年の展示もぜひ見たい。

銀座で近くのエクセルシオールカフェに入り、90分ほど本を読む。銀座ともなるとエクセルの椅子もフカフカで居心地が良い。

「Architecture in the Post COVID Society/漣」を読む。著者はザハ・ハディド建築事務所在籍の建築家。コロナ禍以降の建築設計のあり方と、新国立競技場建築までの諸問題に関する論考2本。その場にいた人だからこそ書ける熱量を感じつつ、そこからいまだ何も変わらない社会の存在。本当に先頭に立っていた人の言葉からは、理不尽極まりないザハ案への批判とその後の流れへの怒りと悲しみとそれでもやらなければという決意がまざまざと伝わる。もっと多くの人に読まれていいと思うし、ザハ案撤回までのプロセスについては、もっとおおごとになってもいい話だと改めて思う。小説「漣」は、コロナ禍を舞台にしつつ、東日本大震災の記憶も重なってくる話。渦中にいた人が感じていることは決して絶望や喪失感や怒りや悲しみだけではない。そういう人たちに対して手を差し伸べるというのがどういうことなのか、どんなやり方があるのか。冷静に考えたり本気で慮ったりするってどういうことなんだろうとちょっと考えてしまった。東日本大震災を取り扱った作品への向き合い方が自分にはまだ難しい。

帰宅後、ビッグロンドンダービーを見る。白熱した展開ながらなんとかアーセナルが1-0で勝利。ここで勝ちきれる強さが今はある。見ているのが本当に楽しい。

 

仕事。集中力が著しく低く反省しつつも、最低限のことはやったので自分を甘やかす。

いしいひさいち「ROCA」がめちゃくちゃおもしろかった。アトロクで矢部太郎氏が推薦していた一冊。テンポが早くてどんどん読めるし、考えてもいいし考えなくてもいい感じがまた良い。類まれなる才能を持っていることが大げさに書かれすぎず、でも着実にステップアップする中で、主人公が望んだ舞台に近づくということが、友人が表舞台から消えることを導く。ともすると悲劇的に見えるけれど、きっと彼女らはそれぞれが新しい場所で楽しく過ごしているだろうとも思えるように、それぞれのキャラクターが魅力的に描かれる。とてもいい一冊に出会えた。

「黒帯と中山さん」を配信で見た。途中、金属バットとAマッソの主にファンに関する言及があり、分かるけど難しいと思う。その二組に限らず、「その人たちが好き」と「その人たちを好きな自分好き(おもしろい)」みたいなものって本当に分けられるんだろうか。後者に関して揶揄する言い回しはめちゃくちゃ聞くし、気持ちわかるけど、じゃあ自分がそれじゃないってどうやったら言えるの?とは思う。別に出待ちもしないし、おもしろそうなライブがあれば行くか配信見るし、YouTube更新されたら見るし、くらいの自分はどっちに分類されるのだろう。見た目も含めて、「Aマッソが好きな男」=後者ということになるんだろうか。結局そんなのは言う側のさじ加減だとも思いますが。音楽でもなんでもそういう、物自体じゃなくてアクセサリー的に利用してるだけという話はよくあるが、作り物ならまだしも(花束みたいな恋をしたは多分そういう人たちが出てくる話なんだと思う、見てないけど)、実際でそれを分けられるケースってそんなにあるのだろうか。

普段はおもしろい人が熱くなったときにあんまりおもしろくない皮肉を言ったりするのを見ると、こっちが本物か?と思ったりする。そして、おそらく多くの場合は本当にそうなんだと思う。

 

あんまり書きたいことがない。疲れているわけでもないが、気力が湧かない。

同僚というか先輩にあたる人が結婚するという話が入ってきた。もし自分が結婚するときも会社にはそういう情報って言わなきゃいけないのだろうかとふと考える。言っておいた方が諸々都合が良いのかもしれないが、その情報から始まる諸々の職場内の辞めさせないための進め方などを見るに、なんかちょっとだけ嫌な気分になった。

442年ぶりに皆既月食と惑星食が同時に起きる日ということで、皆既月食を見にフラフラと仕事を終えて外に出た。なんとなくいいものを見た気がした。思えば、前職でもこういう天体ショーの日があったけど、そのころはこれを見るために外に出ることすら許されなかった、あるいは気力が削がれていた。なんとなくこういうのを見れる環境に来れただけで良かったと思う。

アトロクの読書特集に上白石萌歌氏が登場していろいろ話していた。この企画、本や読書にこだわりがあったり偏愛がある人の方が個人的にはおもしろいと思うので、スポンサーの関係等あるだろうが、そのあたりはこだわってほしい。氏も本は好きなのかもしれないが、偏愛というほどのものは感じなかった。ただ、普通に聞いている分にはそっちのほうが親近感あっていいのかもしれないけど。

FOLK old book store「肝腎」を読んだ。パラパラめくっているだけで、どこの誰かもわからないような人から名前を聞いたことくらいはある人まで様々な人のおすすめ本を知ることができるだけでもおもしろいし、おすすめ文も読める。かなりオトクな本だと思う。知らなかったけど読んでみたくなった本や、知っていたけどもう一度読みたくなった本までいろんなものが載っていて楽しい。自分の手の届く範囲のちょっと外を知るにはちょうどいい。何回もいろんなタイミングで読んで都度発見がありそうなのも嬉しい。

 

出社。感染者数が増えてきていることもあり、またしばらくしたら来なくなるだろうなあと勝手な推測をしたりした。一方で、ある時期に比べると電車の混雑に対する嫌悪感も薄れているのは確かで、慣れは怖いと改めて思う。

帰宅中にトラブルの連絡あり。どうやらクラウドサービスの障害ではと思われるが、なかなか詳細が出ないため、とりあえず一報入れて翌日に持ち越し。いつ連絡が来るやもということで、あまり家にいても心が休まらなかった。明日は朝からこれと向き合うのかと思っていると、なかなか憂鬱にもなる。

寺田寛明氏の大喜利やネタは好きだ。ただ、ツイートしていた「見に行ったライブで聞いた発言でこれ炎上するかもなっていうのは書くな」というのはどうか。マナーとして中身を基本的に書かないというのはわかるが、最終的には書く書かないは自由だ。(明確に口外禁止を謳うライブは別にして)おそらく松永氏の炎上を念頭に置いた発言だろう。

では、Aマッソはあの時ツイートされないほうが良かったんだろうか。今回松永氏もされないほうが良かったんだろうか。1人の客が目の前でめちゃくちゃ傷ついたり変な気分になった感情は、せっかくサービスしてくださってるんだから、押し殺して笑いなさいというのが本当に正しいのだろうか。「正しい」なんかライブに求めるなよというのも分からなくはないのですが、そういう可能性があるなら、いっそレポ禁で誓約書書いて「口外したら~」のような形式でやるのが良いのではとも思う。

表現する側は偉いと思うし、すごいとも思っていますが、だからといってそちらが言ったことを全てありがたがって受け取る義理はないとも思います。おもんなかったらおもんないと言いますし、胸糞悪かったら胸糞悪いと言います。おもしろかったらおもしろいと言うように。一歩間違ったら駄目になることを覚悟して、それでも駄目にならずにおもしろいことを言ってる人もいるので、そういう人をありがたがるようにしようと思った。

 

前日の障害対応が引き続く。最初の頃はあまり好きではなかったが、今となってはやっと塩梅を掴んだこともあり、慣れてきた方だとは思う。一方で、こんなことばかりやっていると、何がしたかったのかという気持ちになるときもなくはない。それでもやってしまうからこんなことになっているのだろうが、やらないという選択が簡単にできる性格でもないこともよくわかっている。

欲しい服があって、決して買えなくもない金額だったが、届くのが3ヶ月後となると手が出しづらい。保留して見なかったことにする。

 

ようやく一段落したものの、障害対応が完結せずに1日が終わる。クラウドサービスを使うことを前提に提供しているので仕方ないと思いつつ、このモヤモヤはオンプレミスのころにはなかったよなあと思っていたが、部品の故障などが発生して早朝や深夜作業があったことを思い出し、結局完璧はないよなあと改めて思い至る。

モヤモヤしたまま仕事を終えたので食事で自分に自由を与える。残り物もなくなっていたので、スーパーで適当に買ったものを食べた。

 

二度寝して10時過ぎに起床。午前中ぼんやりと過ごしつつも、重い腰をあげて家を出る。

pixel tokyoでki_moi氏のポップアップショップをやっており初めて訪れた。人形というか、置物みたいなかわいいのがいくつも展示されていて欲しくなった。値札を見て買えないことはないが、今ではないと自分を諭す。ki_moi氏のシールセットをいくつか購入した。

かねてから行ってみたかったReadin' Writin' Book Storeへ。狭くもなく広すぎもなくほどよいサイズの本屋。ジャンルは割りといろんなのがカバーされていたけど、置いてある本には店主の思想を感じるラインナップというのが伝わってくる。下の方の棚を見るのに屈む必要があるというのも、ハードルのようで個人的には意外と気分が上がる。いろいろじっくり見て、清水晶子、ハン・トンヒョン、飯野由里子「ポリティカル・コレクトネスからどこへ」、「スピン 創刊号」、高島鈴「布団の中から蜂起せよ」、「ゆめみるけんり vol.5」を購入。この本屋でこれを買うということに意味がありそうだと思う本がたまにあるけど、今日はそういうバイヴスがうまく合っていた。

昼ごはんどうしようかなと思いつつ外に出ると隣にピザ屋があり、フラフラ入る。「Maple Pizza」というピザスタンドでめちゃくちゃ美味かった。マッシュルームのピザとベーコンとカマンベールチーズのピザを頼む。どちらもめちゃくちゃ美味しかったが、ケースに入っているものだとそんなに大きく見えなかったのに、目の前に来ると大き過ぎる気がして食べ切れるか不安になった。なんとか食べて満足しながら店を出る。この本屋に来たらこのピザ屋に絶対寄ることにしようと心に決める。

銀座のグラフィックギャラリーで「日本のアートディレクション展 2022」を見る。こういうのを見ると、普段広告とかパンフレットとか売ってるもののデザインとかを本当に無意識に見ていることに気付く。そういうものにめちゃくちゃこだわって作っている人がたくさんいて、もしかしたらそれのお陰でそれらを手にしている可能性もあるということに改めて気付く。こうやって並べてもらえるとありがたいと思いつつ、なんかそれって本当に正しい?とも思う。

銀座蔦屋書店で坂内拓作品展「feel」を見る。なんか景色って実際にはこれくらいの感じで見えてるよなあというような距離感とイメージと柔らかさみたいなものが、フラットな感じがしてとても好き。ポスターをその場で購入しようと思ったが、持ち運びに難があるため、通販に決める。

ドトールで「ポリティカル・コレクトネスからどこへ」を読む。このあと、この本にも関連するラウンドテーブルを聞きに行くので、かなり突貫工事になってしまったが、なんとか前提を読み取ろうとする。著者3人の中にも問題意識や温度に微妙に差があることが明示されていて、そのあたりのフェアさが良い。「ポリティカル・コレクトネス」という言葉が今インターネット等で使われているものは出自や本来の意味と異なる意味であり、そもそもはという話から、「道徳的な正しさ」と「政治的な正しさ」、「あなたの気持ちなんかどうでもいい。正しい知識を学ぶほうが大事です」というかなり刺さる話が展開されており、おもしろい。全部は当然読めなかったが、空気感をなんとか掴み移動。

北千住のBUoYという、以前はボウリング場や銭湯だった場所にあるカフェ+アートスペースのようなところでやっている「水平都市」というイベントに行った。イベントに行くこと自体がかなり久しぶりだし、会場はなんかクラブっぽくて久しぶりでいいなという気持ちと、周りのアート感度が高そうな感じへの慄きというか、なんとなくの不安感があった。

「多声の風を招き入れる カルチャーとポリティカル・コレクトネス」というラウンドテーブルを見た。登壇者は、鈴木みのり氏、ハン・トンヒョン氏、野村由芽氏、松尾亜紀子氏の4名。普段の会話の中の「正義」に関する話とハン氏の共著とを接続した内容。オフレコというか、そもそもレポートされる前提で話されていたわけではないので、特に内容については書かない。おもしろかったし、各分野での登壇者の葛藤が伝わってきたのはあの規模感ならではのリアルだったと思う。特にハン氏の語り口がとっつきやすく分かりやすかった。自分がなんとなくこのテーマに関して感じていた自分の中の矛盾やジャンルみたいなものに触れていたというのもあると思う。終盤に参加者から出た質問の「正義」に関する話。ふと、自分は結構ロールズの「原初状態」や「無知のヴェール」という概念が好きというかしっくりきていたことを思い出す。またそのへんの本を読んでもいい気がした。

ああいう場所に行って話を聞くと、シスジェンダーヘテロセクシャルで4大卒でそこそこの年収で東京でホワイトカラーで正社員で暮らしている男性である自分がこういうことを学んだり関心を持つことに欺瞞はないのかということを考えたりする。でも、欺瞞があるかもしれないから学んだり関心をもつことをやめたら、一生そのままで、自分の常識の中でだけ生きることになる。そうやって知らない人をマジョリティとして無意識に悪気なく、ときに差別もしていくかもしれない。それに対して本当に自分が考えていることは、そういう自分を許せないとかじゃなくて、どちらかというと、もし何かが変わって、ある日マイノリティになったときにもそれでいいの?ということだと思う。そういうことは現代では往々にしてありそうだし、今からでも突然自分の属性が変わったり気づいたりすることがありうるはずだし。結局自分かよという話にはなるが、でも他人にはなれないんだから、それくらいから考えていくのではダメなんだろうかというようなことを考えながら帰宅した。

 

アーセナル戦を前日朝方まで見ていたため、起きたら昼過ぎだった。洗濯を3回まわした。天気が悪い日に限ってまわす必要があるという悪いサイクルになってしまった。東京は久しぶりに雨が降った。

赤もみじのYouTubeチャンネルでドキュメンタリー的な映像が公開されていてポツポツ見る。ドキュメンタリーなのに公平ではないという批判があり、そもそも公平なものなんだっけ?と疑問が湧く。ドキュメンタリーってそういう見られ方をしているのかと気付く。個人的には、創作物なんだから作り手の考え方が乗っかるのは当たり前で、今回はそれが明確過ぎるだけなんだと思う。そのあたりは作家のスタンスの違いで、多くの人が見たであろうニューヨークのチャンネルでの一連の映像との違いはそこにあるんだと思う。どちらか寄りにした結果おもしろいかおもしろくないかは自由に言えば良いと思うが。個人的にはそこまでハマらなかった。

関連して、ドキュメンタリーでの取材対象者の健康状態への取材者側の配慮云々は一般的にどういう風に考えて作ることになっているのか、気になってそういう本をAmazonで探した。おもしろそうなものは一度読んでみたい。「リアル」的な映像ばかりが流行っていて個人的には結構どうでもいいと思ってしまうので、徹底的にふざけ続ける映像でおもしろいものがもっと見たい。

 

朝の仕事開始時の自分の仕事量がどんどん下がっていってる気がする。1時間位は朝飯食べながらぼーっとしてる気がする。本当はそれでいいのかもしれないし、それを直したほうがいいのかもしれないなあと思いながらずっとそんな感じ。やらなきゃいけないことをサボってるわけでもないし、それでいいんだと思うけど。

クリーニングに持っていこうと思い、長袖シャツを全て紙袋に入れた。気付いたらクリーニング屋は終わってた。こんなことばかりだ。

S.L.A.C.KのアルバムとPR0P0SEのEPとthamesbeatのEPを携帯から聞けるようにした。コンピレーション系はサブスクにないものもそれなりにあるので、そのあたりも一度整理する必要があるなあと思う。

POPEYEの京都特集号をコンビニで買った。コンビニの自動精算レジが故障して店員さんがあたふたしてた。壊れなければめちゃくちゃ楽だが、一度壊れると本当に大変そう。機械のやることだしなあと別にイライラすることもなく、何かを考えてた気がしたけど精算が終わったら何考えてたか忘れた。

この日記がもし全部創作だったとしたら、創作のセンス皆無だなあと思う。でも、リアルという意味ではよくできてるということになるのだろうか。つまらなすぎる。

 

雨が降っていた。寒い。めちゃくちゃ寒い。そろそろヒートテックを着たほうがいいかと思いつつ、外出する場合は外出先が温かい可能性もあるため慎重になる。12月になったらでいいかもしれない。

Tさんから日中にLINEが続々と届いた。休みを取って京都観光をしているようだ。羨ましい。Yさんは休暇中でこちらも旅行していると聞き、なんてことだと自分を呪う。

アトロクで太宰治のおもしろ特集。以前買った太田光氏による太宰治のアンソロジーをどこにやったかと探しても見つからない。悲しい。太宰治の女の人描写がめっちゃ良かった記憶。

昔は中条あやみ好きだった気がしたけど、今はマジでなんにも思ってないことに驚く。もしかしたら昔もそんなに好きではなかったのかもしれない。結婚のニュースを見て思い出した。

 

出社の日は朝がつらい。いつもより1時間早く起きる。朝は相変わらず寒く、いよいよ冬の感じがする。ポーランドにロシア製ミサイルが着弾して人が亡くなったニュースが朝から大きく取り上げられている。世界大戦なのかという気持ちと、生活はそれでも続くという事実がいまいち自分の中で合流しない。後に、おそらくロシアからのミサイルではないことが発表される。

夕方くらいになるとバタバタ動き出してきて帰るのが結局めちゃくちゃ遅くなった。もっと早く帰りたかった。家着いたら22時はさすがにしんどい。昔に比べたらかなり早いが、慣れは人を変える。

父ちゃん家の踊り場の落選通知が届いて悲しい。行きたかった。本当に。M-1準々決勝の結果発表は明日らしい。先に進んでほしい人たちはいろいろいるけど、とにかく発表を楽しみに待ちたい。

 

相変わらず朝からずっと寒かった。もう冬かも。

仕事があんまり良くない感じになってきており、どこかで気合が必要。とりあえず明日。

M-1準々決勝の結果が気になってあんまり夕方以降は機能しなかった。別に熱烈に追いかけている人たちがいるわけではないものの、あそこはどうかと思う組は年々増えていて、結果に悲喜こもごも。金属が落ちるのはさすがに予想できず、M-1側のウケや気持ちだけではない審査のマジさを感じなくもない。とはいえ、今の金属の人気は他に類を見ず、ワイルドカードで準決勝までは行く気がする。真空ジェシカ、ダイヤモンド、ママタルト、令和ロマン、ケビンス、ストレッチーズあたりがいっているのは、同世代のおもしろいものが一気に見れる感じがして楽しみ。真空は単独を見たときに「口内炎」とメモしていたものがおそらく勝負ネタのようで、あれがどうなっているのか楽しみすぎるので決勝で見たい。黒帯が落ちたのも個人的にはけっこう残念。

アトロクの推薦図書で保坂和志の「プレーンソング」が紹介されて、これって今なんだろうかと思った。久しぶりに読み返すか。

M-1の結果を受けてのツイートや動画なんかを見ていたらあっという間に夜になっていて、サッカーのカナダ戦を見ながら弟とチャット。フロンターレの守備がリーグ戦で崩れていないのはおそらくボール持ててるからだと思うが、そうでなくなったときに、二人共守備が軽いし、危ないプレーを簡単にするので怖すぎる。人と話しながら見るのは楽しい。

 

毎日寒すぎて意味わからん。まだ11月だし。

Twitterが終わる云々がインターネット上に漂っている。個人的には惰性で続けているだけなので、終わったら終わったですんなりやめられる気がする。その時はこのブログをひたすら書き続けるだけになるんだろうか。Instagramはアカウント作ったけど何を上げたらいいのか分からず止まっている。

仕事終わりに親と電話。とりあえず年末帰る話だけして、他は当たり障りのない内容に終始。今後のことで言っておこうかなと思うこともあったが、いざ話そうと思うと言いづらい気持ちもあり、難しい。

 

二度寝して起きようとしていたら親から着信。朝から電話なんてほとんどないので何事かと思って出たら「ユニクロにいるから服を送るので何色がいいか」というマジでなんでもいい話で拍子抜け。前日寒い寒いと言っていた息子を心配してのムーブだとは百も承知しつつ、とはいえ。

めちゃくちゃ晴れているし、翌日からは雨ということもあり、午後から家を出る。ずっと行ってみたいと思っていた浜離宮恩賜庭園へ。当然のことながら一人で来ている人はあんまりいなかった。都心にあるのに色付く木々などがきれいで、落ち着いている空間というか、思い思いにゆっくりしている人たちの様子も良かった。ずっと座っていたい気もしたが、初めて来たのでなんとなく全体を歩いた。いい感じの木を撮ろうとしたり、周りを見回したりすると視界に入ってくるコンラッドの看板が現実離れ感を逆に高くしてる。歩きながらいろんなことを考えた。tofubeats「REFLECTION REMIXES」、C.O.S.A.「Reason」を聞いたりしながら。どちらもめちゃくちゃ良かった。後者は今年一番のEPかも。

更に歩くことにして、たまむすびで取り上げられていた有栖川宮記念公園へ。1時間近く、あんまり知らないところをひたすら歩いた。東京にもう10年以上いるのに、それでもまだ知らないエリアがたくさんあって、そういうところを歩くのは楽しい。またいろんなことを考えた。そういえば最近こういう散歩をしていなかったことに気付く。余計なことまで考えてしまうけど、でも考えなければいけないことを自然に考えられる時間でもある。いつ仕事を辞めるか、辞めた方がいいのか、辞めない方がいいのか、頭でわかっていることと感情のバランスと決断のこと。JAZZ DOMMUNISTERS「Cupid & Bataille, Dirty Microphone」を久しぶりに聞いた。昔はもっとわかってなかったことがわかった。今はちょっとだけ分かった気がした。いい音楽だった。

遅くなってしまったために公園は真っ暗に近かった。それでもとても広いこととこんなところにこういう公園があるのか感は感じ取れた。近くなのかわからないけど高校生が暗闇で駄弁っていてそれもよかった。明るいときにまた来よう。

清水晶子、ハン・トンヒョン、飯野由里子「ポリティカル・コレクトネスからどこへ」を読み終えた。めちゃくちゃおもしろいというか、かなり視界がクリアになった。自分が何に疑問があったのか、どうしていくのがいいのか、考えやすくなった。特に、飯野氏、ハン氏の論考部分は今までぼやけていたところやなんとなく感じていたことが説明されていて、ちょっとだけ前進した気がする。わからなくなったらまたここに戻ればいいのかという気持ちになった。

 

前日夜になんとなく考えていたけど決意をして初めて文学フリマへ。流通センターに初めて行った。なんとなく行きたいと思っていたことは何度かあったけど結局行けていなくて、ようやく。

会場は熱気がすごい。こんなにみんな楽しそうなのか。カタログで見て気になっていたブースを回る。ありきたりな話ではあるが、作っている人の顔が見れると、なんかそれだけでちょっと買ったものに愛着が出てくる。ただ一冊買っただけなのにすごく喜ばれて嬉しいような申し訳ないような気持ちになる。こんなにいろんな人が売ったり買ったりしているなんて、出版が本当に不況なことが信じられなくもなる。ニッチだからこその熱気なのかもしれないけど。でも、こういうものをもっとたくさん見たいし、もっとたくさん出てくる世の中ならいいのにと個人的には思う。SoundCloudやbandcampを夢中になって見ていた自分にはそっちのほうが嬉しい。

買ったもの。「USO Vol.4 特集 YES」、碇雪恵「35歳からの反抗期入門」、tatazumi「二〇二二年四月」「POOL vol.1」、「移住と実存」、星野文月「プールの底から月を見る」、三輪亮介「ラジオとテレビと生活と」、瀬戸夏子「二〇二二年の夏と秋」。

帰宅後、話題になっていたドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」を一気見。おもしろかった。なんとなくこいつが最終的には犯人かとは思っていたが、それよりも途中の事件の解決時の伏線回収みたいなもんが、ある意味勝手な認識で実際は違うということが最後で明かされるのがおもしろかった。伏線回収なんて結局お前が見たいように見ればいくらでもできるけど、まだそれってありがたがりますか?って言われてる気もして痛快。そう思ってるのもまた勝手な話ではあるが。今週からは違った角度で面白く見れそう。清原果耶はどう考えてもこういう役の方が良いと思った。関係ないけど、美人であることを特に明言してないドラマに比べると、はっきり言ってくれるので、そのあたりが違和感なく見れたのも良かった。

 

朝から寒くて仕事に集中できない。モコモコの服を着ているともう動かないでいい気がして、こいつがよくないと思い初めて暖房をつけた。30分くらい付けたあとで暖かくなった気がしたのと、うるさくて打ち合わせ時は消さなければという気持ちで消した。その後は一度もつけなかった。

金曜日に有給を取得する影響で仕事がなるべくたまらないように消化する。なんのために有給をとるのかよくわからないが、とにかくそういうことだ。

M-1準々決勝の動画がGYAOで公開。とりあえず金属バットだけ見た。他は明日からぼちぼち見ていくことにする。

アトロクのノースフェイス特集がおもしろかった。語り口も聞きやすい。ストリートでのブランドの扱われ方には必ず物語があるのだなとニューバランスのときの話も含めて思う。正直一冊の本にしてほしいくらいだが、生きた情報を実際に入手している人の話が聞けてるだけ幸せなんだと思う。本当ならストリートからこの手の話は外に出ないのだろうから。

W杯のイングランド対イランを見る。イングランドの豪華さと強さが光っていた。守備は脆さもないわけではないと思うが、中盤から前線にかけては誰が出ても同じようなクオリティを持っていて、厳しい日程の大会ではかなりアドバンテージがありそう。連日見れる試合はなるべく見たい。

 

仕事。特筆すべきことはないものの、有給で休みの間に面倒なことが起きないで欲しいという気持ちだけが自分を駆動させる。

アトロクのチャップリン特集おもしろかった。語り手の人の明らかなインテリ感とそれが嫌にならない感じがすごいバランス。

日本サッカー協会会長がカタールワールドカップを巡るあれこれに関して、「サッカー以外のことは今は」みたいなことを発言。結果残したら忘れられるんだろうけど。ヨーロッパの各国がユニフォームやキャプテンマークの使用を巡ってFIFAから不当な規制を受けていることを追認するような発言。サッカーファンこそこういうのは言っていくべきだと思うし、プレミアリーグなんかはそういう意識が非常に高くて、そのあたりをJリーグや日本が打ち出せないわけはない。もう少しその辺も世界水準にしてほしい。

そんな中でもワールドカップ中継を見てしまう自分は何なのかと思いながらも見ている。ポーランド戦の宇佐美の解説が声も良いし、テンションもローで余計なことを言わずにポイントで話してるところが好感。引退しても解説で食えそう。

 

休み。平日の間の祝日。東京は一日中雨のため、もともと家にこもる予定だったのでそのまま過ごした。前日はフランス戦を前半だけ見たので朝もゆっくり起きる。

J.D.サリンジャー「彼女の思い出/逆さまの森」を読む。おもしろすぎる。どれも本当に最高でおもしろくて、やっぱりサリンジャーが一番好きだ。1つ1つの話から、純粋であるというのがどういうことかがよくわかる。決してめちゃくちゃスリリングなことが起きるわけではないけれど、ちょっとした会話や描写から、本当に一時期にしか人間に訪れないものを大事にして切り取って、そこの不思議さやおもしろさや寂しさや至らなさを詰め込んでる。表題の作品が特に良かった。

日本の初戦、ドイツ戦。前半はプレスがはまらず数的不利を作られて苦しい中で失点。後半は立て直して気付くと逆転してそのまま勝利。すごい。冨安が怪我したっぽいことだけが気がかり。解説の本田の理論的な部分と感情的な部分の急な切り替わりがおもしろかった。

しかし、こんな試合やれるんだから、改めて日本サッカー協会会長による発言は代表に泥塗ってると思う。選手からも批判が出てほしいと思いつつ、今それを求めるのは酷だとも思うのでとりあえずはいいけど。

 

仕事。明日が有給ということもあり、罪悪感を感じないためによく仕事をする。休み中の対応なども整理して連携。結局20時過ぎに終了。帰宅して21時になっているが、めちゃくちゃに疲労を感じる。動けない時間が長く続き、不安になる。

翌日は美術館の日時指定チケットを買っていたために早めに起きる必要はあったが、とりあえずサッカーを見たりして過ごす。風呂でいつもより気持ち長めに過ごして浴槽から出ると、気持ちが悪い。とりあえず身体を洗うが、しんどくてたまらなくなる。なんとか全身を洗い終えたが吐き気のようなものが襲う。慌てて体を拭き、服を着て髪を半分乾かしただけで横になる。1時間ほどそのまま気持ちが落ち着くまで耐えた。貧血なんだろうが、本当に若くないし、時がくれば一人でこうして倒れて亡くなっていくのだろうと感じる。

 

有給取得日。早めに起きて東京都現代美術館へ。平日なので電車が割と混んでいた。音楽が聞きたい気分でプレイリストを聞いてみたりして、RYUTistの「エン」を聞く。いいアルバム。柴田聡子が作った「オーロラ」が流れる。大江戸線の中で涙が溢れそうになって慌てて止める。自分でもそこまでなのだろうかと思ったが、そういうときには冷静になっても意味がない。ただ泣かないようにしていた。歌詞とコーラスとメロディとビートと。どれもなぜか今の自分にはバチンとぶつかった気がした。どの曲も素敵でいいアルバム、ほんとうに。

建物の中に入ったところで気付く。チケット予約していたのは別のところだ。「大竹伸朗展」のチケットをとっていたのだが、どういうわけか勘違いしていた。本当に行かなければいけないのは東京国立近代美術館だ。貴重な休みにこの間違いとはと自分を責める気持ちもなくはなかったが、まあもういいやせっかくだから見ようということで、「ヴェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台」を見る。

結果的にこれがすごく良かった。映像展示が6本。ちゃんと見れたのは3つだけだったけど、本当にとてもおもしろかった。「Hier」、「オブサダ」、「彼女たちの」の3つ。どれも歴史と社会や自分のつながりを音楽や演技や小説を通じて、解き明かすというかクリアにするようなもので、その中で性別やセクシュアリティや国籍などのアイデンティティに関わる問題を考えざるを得ないし、浮かび上がってくるような感じ。明確な答えや解決方法や結論があるわけじゃないけど、自分に置き換えてみたり、どこかの誰かのことを考えたりするきっかけになる。映像や音楽のかっこよさももちろん良かった。映像作品ということもあり、2回目が無料で来れるようになっていてそれも嬉しい。残りの作品も見に来たい。

2階のサンドイッチで昼食。テラスに出てみたら晴れていてとても気持ちが良かった。この店が好き。ここに来たいから場所を勘違いしていた気がする。

予約していたフルーツパーラーフクナガへ。ここに来ると休みなんだという気持ちが最高潮に達し、季節のパフェを食べるときに生きてることを実感する。こうやって生きるためにすり減ってるんだよなあーとなって泣きそうになる。もっと来なくちゃと思う。柿のパフェ。店内ではお客さんに年賀状の話をする声も聞こえて、年末が近いことに気付く。

大竹伸朗展」へ。時間を過ぎていたけど入れてもらえた、ありがたい。とにかく作品数がめちゃくちゃ多い。ゼロから何かを作り出すんじゃなくて、そこにあるものを使って何かを作るという感覚が基本にある作家なので、コラージュや模倣が中心。個人的にはそういう作家のほうが好きなのでどれもおもしろい作品ばかりだった。家や車というような大きな作品は目を引いたけど、何よりすごかったのはスクラップブックのような全体がコラージュになっている作品群。点数もめちゃくちゃあるし、どれもおもしろい。本当にひたすら作っててそれが楽しいんだろうなというのが作品の多さと展開や幅の広さから伝わる。特に好きだったのは「ナイロビでの私の生活」、「青の移動/フランケンシュタイン」、「日本景/東京Ⅱ」、「インターチェンジ 新宿/ホノルル」、スクラップブックシリーズ。

「Curry&Spice 青い鳥」でYさんと夕食。来てみたかった店に来れただけで嬉しかった。カレーはキーマカレーとココナッツカレーのあいがけ。ココナッツカレーのエビの風味が強かったのも良かった。めちゃくちゃおいしかった。また食べに来たい。

近況を聞きつつ、いろいろと話す。ワールドカップの話や今後どうするかの話や、自分の社会的立場の話など。今後の話で、なぜか人に移住をすすめていた。自分がしたことあるわけじゃないのに。でも、友だちがなんとなくやりたいと思ってることなので、止めるときは自分の判断で止めるだろうなと思ってる人ということもあり、押す側になってみた。そうなったらなったでこの人は楽しく過ごせるんだろうなあというのがよく分かる。

自分の経験からも、生活が健康になってくると将来とかをちゃんと考え始めてしまうということがなんとなく分かってきた。「サラリーマン向いてないと思ってた」と言われて、そう捉えて生きようかなともちょっとだけ思えたのがありがたかった。

店内ではイメージの東京のおしゃれな店の会話が繰り広げられていた。お客さんと店主のフレンドリーな感じと、お客さん同士の交流に発展していく感じ。あんなふうにはどうやってもなれないけど、ああいうものへの嫌悪感がなくなっているのはいいことかもしれない。次回は烏山でいい店を紹介してもらえるということになり、解散する。

凡人ゆえに思うことなんだろうが、ある程度のものを作れる人が普通の仕事をイヤイヤする必要はないと勝手に考えている。もちろん、文句を言いながらやるという仕草自体は自分にもわかるし、生活があるというのは当然のこと。ただ、モノづくりで生きていける人が無理に仕事をやる必要がどこにあるのかと思っている。もし自分がそのポジションになったら間違いなく仕事をやめると思うが、そう考えている人間はそのポジションには永遠になれないということかもしれない。

くどうれいん「虎のたましい人魚の涙」を読んだ。残業についての話が書かれており、なんでこの人働いてるんだろうと思いながら読んでいた。最後のエッセイで著者は会社勤めを辞めた。創作なんかしてない人間でも会社勤めは疲れる。辛さもないわけではない。現に有給を取得している今日も、いつ携帯電話が鳴るかもしれないという気持ちを持ちながら過ごしている。創作ができる人が仕事をする必要なんてあるのだろうか。ここまで書いて、創作できる人が仕事までできたら自分の何もできなさに絶望するのでそんなことを考えているんだろうなと悟る。まだなにかになれる、なりたいと自分が思っているのではという気がして怖さと呆れを感じる。率直には、仕事なんてしないでいいから、もっとすごいの作ってよってそういう人に対して思ってるのは確かなんだけれど、そこには自分の嫉妬みたいなものも多少は含まれているんだろうと思う。はっきりしたことは分からなかった。あと、普通の人ってこんなに恋とかするの?という気持ちになった。年が若いとか感受性がとか、なんかいろいろ理由を勝手にくっつければ納得しそうな気もするけど、それにしてもなんかびっくりした。そして、こういう感情が自分からほとんど消えてしまったのでは、そもそもなかったのかという疑問が生まれる。それもはっきりは分からなかった。

「ああ、わたしはいい加減なんでも比喩だと思うな。」という一文がすごく良かった。この人は、市井の感覚をまだ持っていて、その上で文章や世界と向き合ってるんだって思った。

 

前日サッカーを夜中まで見たこともあり昼過ぎに起床。本屋イトマイに行き、「今夜 壱号」、「ミスドスーパーラブ」、「N/A」を購入。店主に「Twitter見て来てくれたんですか」と聞かれ、「はい」と答える。店主が微笑んでくれてなんか良かった。喫茶に入ろうかと思ったが、静寂に包まれていて自分がそれを壊す気がして早々に後にする。

帰宅後、翌日の予定がきつきつなことを思い出して来週分の食料を購入。この先に何が食べたくなるかなんてわからず、豚汁を作ることだけを決めた。

フランス戦、アルゼンチン戦が見たかったので昼寝。4時間ほど寝た後で諸々を済ませて試合を見る。連続で見るのはなかなか体力的には厳しくなってきているが、それでもやはりおもしろい。メッシがまだ違いを作り出していることに驚嘆。

 

朝10時に歯医者の定期検診。試合が終わった後で一眠りしたら確実に寝過ごすため、仕方なく寝ずに早めに江戸川橋へ。護国寺上島珈琲店で本を読んで時間を潰す。

文フリで買った「移住と実存」を読む。筆者や編集者たちはみな津和野町への移住経験があり、今もそこに住んで仕事をしている人や、そこで得た仕事を別の場所でしている人、高校生のときに津和野の高校に入学した人などがいる。

高校時代を顧みるエッセイは読んでて悲しさと虚しさがあった。社会や大人が求める価値観に沿うようなことを主体的にしていたはずが、その主体性が要請されたものなのではということを徐々に感じていく。アイデンティティがわからなくなることに苦しんでしまう。主体的にならなくてもいいのでは、少なくとも大人の社会で求められる主体性が高校生にも適用されるのが適切なのかという問い。かつて田舎の高校生として、なんとかここから出たいと思っていた身としては、都会の賢い高校生って勝手だよなあとも思ってしまう。もともと都会にいたくせにわざわざ地方まで行って社会に評価されていい大学に行くために理屈を作って攻略して満足感に浸っていたんだろうに。

でもそういうのが求められる社会が歪んでいるというのが本当のところなのだろうと納得した。歪みの餌食になるのが若い人なのは悲しい。なんでも自由にやりたいことをやればいいなんて思わないし、そもそもやりたいことなんてなかったりするのが実際には普通で、そういうのをゆっくり考えて踏み出せる場所に地方がなっているかというと、そういうわけでもなくて、現実にはより社会の要請を内面化している人が地方に来ている皮肉。その経験からこの人はどうなっていくのだろうか。

津和野での生活や仕事、環境に関する座談会もおもしろかった。地方行政と多少関わりのある仕事をしている身としては、教育にうまく関連づけできるともっとセールスポイントにもなるのかなと思った。

歯医者で定期検診。歯茎の状態と汚れがまだまだ目立つ。歯磨きをがんばれ、フロスもサボるなと指導。その通りだと思い反省する。舌をどこに置いたらいいのかがわからなくて不安になり、身体が自然とこわばっていたようで、衛生士さんに声をかけられる。恥ずかしいが、舌の置き場がとも言えず、すいませんと言うにとどまる。虫歯はなく、レントゲンを撮って終了。次回は2月。

白山のalsoで昼食。水餃子2種と鶏肉飯を食べる。初めて来たけどめちゃくちゃおいしい。もっとたくさん来たい。アップルサイダーがおいしかった。ワインをグラスでもらおうかと一瞬思いかけたが、そういう店に限って自分が好きそうなソフトドリンクがあるので、いつも飲むには至らない。

文フリで買った碇雪恵「35歳からの反抗期入門」を読む。なんか自分もここに同じような結論のないこと書いてるなあと勝手に親近感を感じた。実際には著者は文章を書いて食べている人で、TBSラジオのlifeにも出ている一角の人物なので、全く違うのだが。でもなんかこのモヤッとしたものから結論が出しづらいけど、なんとか生きてるみたいなのはよく分かる。そして、時々によって強さや押し切る度合いが違うのも良い。いつも均一ではないほうが人っぽいから。著者は社会を生きるために社会が要請してきていた「女性」を内面化してサヴァイブしていた経験を今振り返って本当はどうしたいのかを探している。過去を全否定することなんてできないのは、SNSの言葉ではないからできることな気がした。「この世のすべての人のためには泣けない」が特に好き。

白山のplateau booksに行く。静かで広い店内でゆっくり本を見る。色んなジャンルの入門から深いところまで取り揃えており、フェミニズム系は小説よりは人文寄りのラインナップだが、入りやすいものからバトラーまで様々。哲学系や建築系もそれなりにあって、なかなか良かった。吉田篤弘「フィンガーボウルの話のつづき」、キム・ジヘ「差別はたいてい悪意のない人がする」、寺尾紗穂「彗星の孤独」を購入。カフェでアイスコーヒーをすすりながら「フィンガーボウルの話のつづき」を途中まで読む。めちゃくちゃおもしろい。前から気になっていたので買えてラッキーだった。あまりに静かで自分以外に人がいなくて時が止まっているかのようだった。たまにフラッと行きたい場所。

銀座蔦屋書店でmillitsuka氏のポスターが届いているという連絡があったため、ピックアップ。家の何処かに飾ろう。

髪を切りに行く。特にとりとめのない会話。美容院でお客さんの中にいた動画クリエイターがポートフォリオにするために店の紹介動画を撮るとのことで打ち合わせが大変だという話。聞いているとクリエイターは作る専門でどんなのが店にあっているか、用途がこれだからこういう感じにみたいなものはあまり考えていないタイプのようで、そういうもんなのかと意外に感じる。作る人は今やただ作るだけではおそらく食べていけず、どう見せるとかもある程度は知らないと食べていけないのではないのか。まだ意外と作れるだけでも重宝するのか。

「スピリチュアルとかって信じますか」と言われ、反応に一瞬戸惑う。個人的には信じないが、宗教に関しては世間を騒がすカルトとは別にキリスト教などは信仰していれば少し生きやすかったのではと思うことも度々あり、何で線を引いているのか自分でもよくわからない。お客の中に看護師がいて、そこに度々嫌な客が来たので、気が悪い土地なのではという話になってその職場がスピっているという話だった。この場合当然嫌な客が1番悪いが、スピリチュアルにも頼りたくなるほどの客とはもうそれは犯罪スレスレの迷惑行為をしているのではと普通に気の毒になる。会ったこともない人の話だけど。そこまで頼りたくなるほどのことが世の中にはあって、それを簡単に嗤っていいわけはなく、では、何を基準に批判するのか静観するのかと言われると言葉に窮する自分がいることに気付く。

急いで帰宅してコスタリカ戦。やはりサイドのスペースを消されると今の代表の戦術やメンバーではなかなか対応が難しい。そこは個人技で打開するというのが結論なのだろうけど、それが失敗に終わった。本田の解説は相変わらず的確かつおもしろい。試合後の「勝手にガッカリしてるだけ」という発言は彼にしかおそらく言えないことだが、完全に日本国民の核心を突いている。

スペインが負けた場合マジのスペインとグループ突破をかけて戦うと思うともはやそのほうがおもしろい。スペイン対ドイツは見れないので果たしてどうなるか。

連休だったのにあまり寝ていなくて眠たいので早く寝ます。もう日付変わったけど。

 

起きて金曜日の分に追いつくまでにもう疲れてあんまり活動的にはなれなかった。ぼんやりしつつ多少やることはやって時間を進める。

相談は踊るを聞く。自分もそうだが、人間は何歳になっても人を自然に見下したりしてしまうことで訳の分からない行動をとってしまうようだ。自分の対人関係にもそういうことがないか、今一度省みる。昔はそういう側面が多少なりともあったが、少なくともここ数年はなくなっているはずだ。無意識であらぬ方向に進んでいってしまわないようにしたい。

M-1ワイルドカードからは金属が復活。そうなるだろうと思っていたが、いざそうなると嬉しい。決勝はかなり難しいのだろうが、それでもどうにかなる機会が与えられて然るべき人たちだと思う。

伊藤洋輝が批判というか理不尽な非難にさらされているらしい。無気力プレーとかならそういう声もわからなくはないが、昨日のプレー選択は完全に戦術からくるものだろうし、ビルドアップが不得意な選手ではそもそもない。より多くの人に見られることになるというのはそういうことなんだろうと思いつつ、本田圭佑にサッカーの見方を解説させる番組を誰かが企画するべきではと思う。あと、Wikipediaを編集するって結構おもんない行動ランキングの上位に入ると思うのですが、いまだに横行していて謎。

今日見た2試合はどちらもオープンな試合になって、部外者的にはめちゃくちゃおもしろかった。当事者的には心休まる時間がなくて大変そう。1戦目はコンディション調整や確認などもあったのか、慎重なチームが多かった中で、ここにきてかなりオープンな感じにどのグループも変わってきていて、3節はさらにおもしろくなりそう。試合時間的にほとんど見れなそうだけど。

 

なんか仕事的には不調。やらなければとエンジンをかければどうにかなるが、それ以外の時間は停滞している。残業が多くなり、反省。

変な天気。めちゃくちゃ雨降ってるけど一瞬外出たらあったかい。部屋の中のほうがなんなら寒い。数日後からはめちゃくちゃ寒くて一気に冬なるらしい。

ワールドカップが3節になり、試合時間が24:00か28:00になったため、生活リズムがまた変わる。仕事なので見れないと割り切るべきか、スペイン戦くらいは見ることにするべきかいまだ結論出ず。

 

仕事。特に進捗なし。ダラダラしていた。なんでこうなのかはもうわからんし、なるようになる精神で最低限だけずっとやってる。

仕事終わりのオンライン飲み会。社長がめちゃくちゃな人種差別的な偏見を話していて無理過ぎた。「民度」なんて言葉を使った話は大抵の場合ただの偏見や俺はそこにいないという見下す意識が顕われるわけだが、例によってのそれ。胸糞悪過ぎる。

何やら会社で合宿をするという話も盛り上がっていた。こういうのがない世界に行きたいと思っているのにこんなことがあるなんて。立場上は部下の子が幹事の一人として任命されていたのを片目で見た。

M-1準決勝だったのでそもそも飲み会にはほとんど気持ちがいっていなかった。ひたすらTwitterでレポを見る。決勝発表され、真空が残っていて嬉しい。川北氏の呼ばれたときのリアクションは粋。ダイヤモンドも残っていて、この二組はツーマンや単独など去年のものから見ているし、たびたびいろんなライブで一緒になるたびに好きになっていたのでほんとうに嬉しい。ママタルトやストレッチーズ、ケビンス、令和ロマンなど行ってほしかった組は他にもあったけど、こればかりは仕方ない。記者会見での「Mrドーナツ伝説咳暁夫」発言からの下りは、あの場で行われていいわけがないもので最高に笑った。